テレジンを語る会いばらき:「テレジン展」報告会

2012年4月7日、<テレジンを語る会いばらき>主催で、つくば市アルスホールで開催された、『フリードル先生とテレジンの子どもたち』出版記念・野村路子講演会が開かれました。
2010年12月の野村路子講演会からはじまり、11年10月に『テレジン収容所の小さな画家たち展』を開催するなど、平和と命の問題、子どもを守るための大人の役割と責任などについて、考え、行動してきた<テレジンを語る会いばらき>の活動の1つの結果報告であり、同時に、新しい活動に向けての出発点にもなる講演会でした。

<実行委員・関谷さんから野村路子にあてたメッセージ>

野村路子様

先日は、大変お世話になりました。遠いところ、おいでいただき本当にありがとうございました。

4月7日の講演会には、私たちの催しに初めてこられたという方が多くて、それも、府中市や埼玉、東京と遠くから来てくださって、びっくりしてしまいました。
参加者は、思ったより少なめで、呼びかけが足りなかったと、おおいに反省しています。でも、来てくださった方、一人ひとりの熱心さが何倍も大きかったようで、一生懸命耳を傾け、野村さんの熱い思いに覆われてしまったかのようでした。
スタッフのメンバーも、普通の講演会の雰囲気じゃあないよね、講師が話を聞かせてるという感じじゃなくて、聴衆が話を吸い取っているようだね、と話していました。
生き残ったテレジンの子ディタさんの想いや願い、強い意思と、今現在の石巻の子ども達、ロケットに乗って国際宇宙ステーションに飛ばされる「石巻の子どもの絵」、ニューヨークでの復興支援コンサート、と、つながる野村路子さんの心の活動が、フリードル先生のようで、とても大きなものを感じました。そして、また一つ課題を与えられたような気がしました。
ありがとうございました。

関谷和子

<講演会アンケート>

開催地・茨城県にお住まいの皆さま(つくば市、土浦市、守谷市、取手市、つくばみら)はもちろん、東京、埼玉、千葉もお運びいただき、感謝申し上げます。以下に、講演会にて実施したアンケートの一部を抜粋して掲載させていただきます。

<20代・女性>

じっくり野村路子さんのお話を聞くことができてとても感動しました。13年前に野村先生の本に出会って、私の人生が変わりました。「フリードル先生のような人になりたい!」という思いで、ずっと夢を描いてきました!なので直接お話を聞くことができた今日は本当に特別でした!ありがとうございました。東京でも展覧会があればなーと願っています。

 

<47歳・男性>

とても貴重な話でした。アウシュビッツ収容所に行ったことがあり、ユダヤ人のこと、命の大切さや戦争のことなど、とても関心を持っています。これからも、たくさん広めていくべき大切なことです。

 

<60代・男性>

『人間として 何かに向かって行動する・考えること』の大切さ、『欲の深い人間の業』への認識。<気になること>テレジンの話を聞いていると『ドイツ』は悪い、という印象を強くします。しかし『ドイツ』そのものが悪い訳ではなく、構成する国民の一部の人間の勝手気ままな行為が、多くの世界の人達に大きな被害を与えたもので、『ドイツ=悪』との言い方にはもう少し配慮が必要なのでは?

 

<60代・女性>

野村先生の最近の活動状況を教えていただき、心を打たれました。ディタさんが花の絵しか描かないこと、リタさんが生きていてよかったと思って欲しいこと。石巻の小学校の子どもたちの絵が宇宙ステーションに届くこと。津波(3.11)で生き残った(大人も)子どもたちも生きていてよかったと思って欲しい。アメリカのリンカーンホールで歌った高校生(女子)のメッセージが良かった。等々  『子どもたちのために大人ができること』を日常の中で考えながら生活していきたいと思いました。小さいことでも(から)実践に結びつけていきたいと思いました。


<88歳・男性>

テレジンの収容所の子供たちを1日でも希望を持たせたフリードル先生の行蹟は偉大である。しかしユダヤ人だという理由で多くの大人子供たち殺したことこそ大問題である。人類発生以来争いは絶えないが、始めは素手、次に木の棒、石、そして現在では核兵器と変化し、原発による放射能被害。科学の進展と共に地球上に生物が住めなくなる可能性は多いにある。大きな悪、現象として戦争であること、これを地球から無くしなければ人類、否、生物の破滅であることを早く悟らねばならぬ。

<50代・女性>

感動的な講演会でした。石巻の子どもたちとテレジンの子どもたちのつながり、野村さんがフリードル先生になれればと考えて、された活動、宇宙ステーションへこの絵が送られること、苦しみや悲しみの中にいる子どもたちに何が出来るかは、今もある課題だと思います。NYの合唱の話、希望を感じられるエピソードでした。生きていてよかったと思える日々を被災地の子ども達、テレジンを生き残った人々に送って欲しいと心から願います。

<70代・男性>

昨年の展覧会を見て感激しました。その時の感激として「テレジンの聖女」と題したエッセイを書き、雑文集を1冊届けさせて頂きました。野村さんの立派なプロジェクトに敬意を表します。思ってもなかなか出来ないことを勇気を持って実践してくださる人の存在は尊くありがたい。

<60代・女性>

いま、出来ることを精一杯しよう。あらためて、強く感じました。

<40代・女性>

テレジンの子どもたちや先生を見て、私たちがどのように行動できるか、未来に何かつなげていけたらと思いました。

<60代・女性>

先生の精力的な活動、心のあたたかさ、大きさ、大変、感動を受けました。今後の活動も期待しております。いろいろと考えさせられました。すばらしい講演会をどうもありがとうございました。

 

<60代・男性>

石巻小の生徒支援とJAXAの話が、たいへん興味が湧きました。もっとTV、メディアなどでこの事をPRすれば良いと思います。テレジンの会の活動普及につながるかもしれませんよ。

<60代・女性>

子どもたちは今生きる力が弱っていると言われています。今日のようなお話をぜひ、子どもたちに伝えて欲しいと思います。子どもたちに熱中できるものを大人が与える必要があるというお話が心に残っています。それを心がけていきたいと思います。野村先生、いつまでもお元気で大切なお話を伝え続けて下さい。このような会を催されたスタッフの方に感謝です。

<60代・女性>

野村さんの熱い強い思いを知ることができてよかった。「生きていてよかった。」と日常生活の中でも感じることが大事である。被災や戦争だけでなく。今回の計画を実施された幹事の方ご苦労さまでした。ありがとうございました。

<56歳・女性>

地元に尾久母の会という組織があります。今日のお話を発信していけるようにしたいと思います。戦後の孤児の為に出来る事は……との活動が現在の子ども達へと向けられています。

 

<75歳・女性>

昔語りではないこと……自分の人生に引きよせて、命を大切に使いたいですね。伝える(上から目線ではなく)、共に生きることの実践者として野村さんの言葉に力づけられました。

<40代・女性>

もっとたくさんお話を聞きたかった。テレジンの子どもたちと、東北の子どもたちは無縁ではないという話だった。日本の子どもを心配してくれる気持ち。強い、深いものを感じた。

<60代・女性>

はじめて野村路子さんからテレジンの子どもたちのおはなしを聞きました。聞いているうちに涙が出てきて……石巻の子どもたちの絵も、いろいろなことがあったのにしっかり絵を書いている。力強さを感じました。でも心の中は複雑かな?


<50代・女性>

東北の子どもたちのことを心配して、野村先生にメールをくださったテレジンの子どもだった人たちがいらしてくれて、感謝の気持ちでいっぱいになりました。「生きていてよかった」という言葉の重さが、ズッシリします。東北の子どもたちにも伝わってほしいことばです。

 

<30代・女性>

今日の野村先生の話をきいて、豊かなものをいただきました。ありがとうございました。人生を豊かにすることを、自分自身に向けてやることと思いました。自分の命を大切にすること→他人の命も大切にする→人類と自分は結びついている。平和を考えること、と思いました。「フリードル先生とテレジンの子どもたち」は、とても読みやすかったです。文字の形が分けてかかれてあってよかったです。

<30代・女性>

被災地の子どもたちに、絵をかくことが生きる力、希望になっていることを知って、うれしいです。テレジンを語る会が日本でずっと継続されますように。もし、実行委員会でお手伝いすることがありましたら声をかけて下さい。フリードル先生の物語は絵本にもあります。なかなかすばらしい絵で、台湾にも出版されています。

<「テレジン収容所の小さな画家たち展 報告書」より>

「テレジンを語る会いばらき」が作成した報告書の一部をご紹介させていただきます。
下記PDFでご覧ください。

報告書 テレジン収容所の小さな画家たち展 2012年2月25日発行:テレジンを語る会いばらき
<テレジンを語る会いばらき>が作成した「テレジン収容所の小さな画家たち展」の報告書の一部をご紹介させていただきます。
報告書(つくば)2012 0225.pdf
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