2024年9月16日:「戦争を生き抜いた音楽」~テレジンミュージックを中心に~

2024年9月16日:「戦争を生き抜いた音楽」~テレジンミュージックを中心に~
2024年9月16日:「戦争を生き抜いた音楽」~テレジンミュージックを中心に~
20240916.pdf
PDFファイル 732.1 KB

6月にまたテレジンを訪ねました。1日目にはディタ・クラウスと会いました。94歳(7月に誕生日が来て、今は95歳)の彼女と、87歳の私、もう最後の機会の機会になると思いながら「See you again!」と言って別れましたが、本当はまだまだ聞きたいことがたくさん残っているような気がします。

 

その翌日、テレジンの、今はまた普通の人が住むアパートになっている「女の子の家」の地下室と、今は博物館になっているマグデブルグ・バラックの屋根裏部屋を、やっと……最初にテレジンに行き始めてから33年、ずっと見たいなと思っていた場所です。テレジンの子どもたちは、フリードル・ディッカーの絵の教室で、希望を捨ててはいけないと繰り返し言われ、明るい生き生きした絵を描きましたが、もう一つ、ハンス・クラーサの作ったオペレッタ『ブルンディヴァル』を演じ、観るという奇跡に近い時間を得ていました。この練習をしたのが地下室、そして上演したのが屋根裏部屋です。

 

テレジンには音楽家や詩人・作家・画家など才能あふれる人たちが多く収容されていました。彼らはみな、自分たちの創作によって子どもたちに希望を与えるという素晴らしい活動をしました。

 

今年9月のコンサートは、日本の戦時下を生き抜いた童謡や、テレジン収容所で、子どもたちが聴衆も含めて「歓喜の歌」として歌った『ブルンディヴァル』の「勝利の歌」、ユダヤ人が自由に生きていられた佳き時代に、パリでハンス・クラーサが親しくしたラヴェルの曲、『サウンドオブミュージック』で知られるトランプ・ファミリリーのことなどをお話しながら、たくさんの音楽をお聞かせします。

 

ぜひ聞きにいらっしゃってください。申し込みは野村(teresien.japan@gmail.com)まで、どうぞ!