NHK Eテレ『こころの時代』にテレジンを語り継ぐ会代表の野村路子が登場します。是非ご覧ください。
こころの時代~宗教・人生~「テレジンの絵は語り続ける」
NHK Eテレ
- 2019年6月 9日(日) 5:00~6:00
- 2019年6月15日(土)13:00~14:00【再放送 】
テレジンを語り継ぐ会・野村路子さんの言葉
「私は知ってしまった。あの人たちが語りたくないことを語ってくれた。だから今、最後に遺書のつもりできちんとしたものを書いておきたい」
埼玉県に暮らす野村路子さん(82)は30年前、当時のチェコスロバキア・プラハを旅行中、偶然ある絵に出会い、強い衝撃を受けた。それはナチス・ドイツ政権下、テレジンという町にあったユダヤ人強制収容所の中で子どもたちが描いた絵。以来、野村さんは展覧会や本の執筆などを通じて、テレジンの絵を伝える活動を続けてきた。野村さんの歩みをたどり、子どもたちの絵が訴えかけてくる思いに耳を傾ける。
(Eテレ こころの時代ウェブサイトより)
テレジンを語り継ぐ会・野村路子より
1989年2月、灰色の雲が重くたれるプラハの街で、あのテレジンの子どもたちの絵に出会ってから30年。彼らが暮らした収容所の街テレジンや、幼い命が断たれたアウシュヴィッツを20回以上も訪ね、これまでに全国各地で200回を超す展覧会を開き、多くの方に見ていただくことが出来ました。
数少ない生還者(サヴァイバー)と会って、収容所という地獄の中で、懸命に生きようとした子どもたちがいたこと、子どもたちに笑顔をとり戻させようと命がけで立ち上がった大人がいたことを知りました。
「語ることはつらいけれど、生き残った人は語ることが義務なのだ」と言ってくれたD.クラウス。彼らの辛い体験を聞いたから…伝えることが私の義務になりました。
《聞く勇気 伝える努力》。子どもたちの「生きる力」や、他者のために尽くせる意志について考えながら、テレジンの子どもたちとともに歩いてきましたが、私も、年老いました。最近では、エッセイを書く度に《これは若者に送る遺書です》と書いています。
そんな私の生きてきた日々を、番組が描いてくださることになりました。30年前の、あのプラハで見た子どもの絵が心から離れずにいた日日から、思いがけないほど多くの方々に支えられ、助けられて展覧会開催、絵を見てくれた子どもたちからの大きな反響などなど…どんな番組になるのか、私自身、不安と期待で放映を待っているところですが、皆さまにご覧になっていただければ幸いです。
真夏のように暑い5月27日 野村 路子
<写真>
左・中:1991年、日本最初の「テレジン収容所の幼い画家たち展」
右:2015年、招かれて出席した「アウシュヴィッツ解放70周年記念式典」